昨年の3月10日

| コメント(2)

3月10日

昨年のこの日は木曜日だった。

昼、仕事場で食べた昼ご飯は、三陸の牡蠣フライ。

 

私の大好物は牡蠣フライだ。

最後の晩餐で何を食べるか・・・

即答。

 

牡蠣フライ(三陸)あたし特製のタルタル・徳島すだち添え

炊き立ての従姉の作った白いご飯

大根の味噌汁

吉祥寺の紀伊国屋の中のパン屋の揚げあんパン(デザート)

 

このセットだ。

一つにしろ・・・

いいや、出来ない

 

通常、仕事場では簡単な弁当か、前の日に残ったものをたべるのだが

なぜか、この日は

牡蠣フライと決めていた。

近所の魚やで、買いに行き、今年最後の三陸の牡蠣フライだよ

そう言って、沢山揚げていた。

 

その日はNちゃんがお休みだったから

多めに揚げて、冷蔵庫に5個ばかり取っておいたのも、覚えている。

明日、温めてたべてもらお。

 

この明日が11日だ。

 

昨年の11日、あの時間の少し前、Sちゃんは、原稿をかき

私は3時〜から始める苺の撮影を準備していた。

 

ラジオから緊急がながれ、今から東北に大きい地震が来るという。

東北だってよ、怖いね。

 

そういい始めた頃だった。

 

 

猛烈に仕事場も揺れはじめた。

たまたま39度の熱を出して、仕事場に連れてきていた

次女は、小6。早くこっちに来て。リビングの机の下にもぐらせた。

 

1回めの地震のあと、

もう一回でかいのが来た。

こちらの揺れは激しく。食器棚は倒れないのだが、

4ケ所の食器棚から、食器が飛び出した。

ここだけじゃない、外のあちこちから、割れる音がする。

一体東北はどれほど揺れているのだ・・・怖い

 

Sちゃんが、

ミクちゃん、靴履いて。

全員の運動靴を玄関から、持ってきた。

 

冷静だ。

ミクは、机の下にいながらも揺れる前から

手に持っていたメロンを手放さなかった

ふだんなら、家でお留守番なのに、なぜかこの日は朝から連れてきた。

たび重なる、揺れる中、ああ、一緒で良かった。

そう、思った。

ミクは、余震と余震の合間に、メロンを食べていた。

なぜか1つヘルメットがあった。

 

すぐにテレビをつけると、

海が押し迫り、どんどん車と、畑と、歩いている人が波に

のまれている映像が、ヘリコプターからの画像で流れていた。

(この映像は二度とながれなかった)

 

Sちゃんと見ていて、ぞーっとした。

まだ地震後1時間も経ってない気がした。

 

家に帰ると、三陸のひどい映像が流れた。

昨日食べた、牡蠣を思い出した。

大好きで一人旅でも、結婚前も出掛けた三陸の海が映像にはない

 

あれから1年。牡蠣の生育には3〜5年かかると言う。

あの昨年食べた、三陸の牡蠣にお目にかかるのは(口か)

準備は進んでいるようだけど、先なのだ。

 

そう思うと、海に住む人々への感謝を改めて思う。

食べたいと思う欲望は簡単なことだ。

三陸にこだわらず、広島を食べればいい。

何十年も牡蠣フライは三陸にこだわってきた私にとって、

そう簡単に変更するわけにはいかない。

この1年、私の手作り牡蠣フライは、結局食卓には一度ものらなかった。

とにかく、自分の家でのイベント!牡蠣フライ食べ放題の日は

まだ、遠い。

 

でも、どうなったか

仙台の牡蠣専門店、かき徳さんのホームページをみてみようかな

 

三陸のわかめの出荷はきいた

ひょっとしたら、牡蠣もあるかも。

無理に手に入れることも、考えてないけれど、

普通に市場に回るまで、待つのみ。

 

 

コメント(2)

そうです。

ワタシもあの「二度と流れなくなったヘリからの映像」を見ていました。

あれもこれもが、折り紙でできているかのように、水に飲まれていきました。

御嬢さんが一緒のときでよかった。

そして。

そのカキフライにいつか呼ばれたいものです。

ぽぽさん

是非、かき徳さんから、生の三陸カキを取り寄せ
カキフライパーティ、いつかやります!!

その時はほっちゃんと!
どうぞ!!三陸の復活でもありんす。

コメントする

アーカイブ

カウンター

アクセスカウンター千倉書籍真知子の10選